快晴。ランダムに音楽をかけっぱなしにしながらガレージでエアロバイクなどを解体してたら、
世界は1分間に45回転で廻っている 'The World's spinning at 45 r.p.m.'
詞 ⁄ 曲 : 小西康陽
が流れてきて、手を止めてしばし聞き入る。
昔は思わなかったけど、これって現実のことじゃないよな、死ぬ間際か、死んじゃった後の、魂の安らぎの曲だよな。ソイレントグリーンで、安楽死をする老人が最後に見る夢(イメージ)のような。そこからランダムプレをとめて、その曲が入ったアルバムであるhappy end of the worldを一枚丸ごと聞き直す。エアロバイクのフライホイールをバラしつつ。
ハッピー・エンド・オブ・ザ・ワールド - Wikipedia
おやまあ、発売からもう20年なのですね。当時もいろいろありつつ人生を過ごしていたなあと振り返ってみるものの、他人の人生を見るようにしか思えなくなっているのは、生殖活動をする時期が過ぎちゃったからでしょう。Viva老化。
そのころはラヴソングだと思ったものが、20年経つとアルバムのタイトルどおり、世界の終わりの幸福な一断面にしか見えなくなっているというのは、時空を超えた良い体験。小西さんはどんなつもりで名前を決めたのかわかんないけど、すごく腑に落ちてます。worldにendが付いたら、happyかどうかは問題じゃないということなんだな、と。
ところでPizzicato Fiveって、いまCDが手に入りにくいのですね。すごーくもてはやされて、そして顧みられなくなる感じって、ポップアート的で趣があるといえばその通りなんだけど、でもAmazonに残されているレビューが
だったりするのはやっぱり無残な感じ。なんだこりゃ。
同じ1997年発売で同様にお世話になったアルバム、OKコンピューターが、
https://www.amazon.co.jp/dp/B071KZZXZM
と麗々しく20周年記念盤を出してんのを見たりすると、やはり寂しいものがあります。
大胆な引用が災いしてか、リイシューがしづらいのだ、パーフリもだけどなー、みたいな話を耳にしますが、なんとかクリアして是非網羅的に再カタログしてもらいたいものです。ボックスだとなお嬉しい。評価は棺を覆うて定まるものなので、鑑賞に耐える立派な墓を出して欲しいという気分ですね。
ちなみに個人的にhappy end of the worldで一番くるのはporno 3003。まさに愛のテーマ。そうか、20年か。
無常の一形態。