all things must pass

記録と備忘録による自己同一性の維持を目的とするものです。

6/11 ホントに日記(ダウナー)

6時起床。ちょっと運動後、シャワー。家人に送ってもらって金沢駅まで。所用で東京に行くものなり。ただし本日は飛行機。昨日のナタの惨劇を思うと、飛行機は確かに安心なり。流石にナタは保安検査場で弾かれると思うので。

羽田から本厚木へ。午後一に知人が演るという人形浄瑠璃を観に。(あ、これは所用の週末に東京にいるのなら、と言うエクストラ。本丸は明日の朝一にあり)

羽田から本厚木に高速バスが出ているという情報を得ていたのだが全く時間が合わない。仕方なく電車。なぜ仕方がないのかと言うと、思い出の相鉄線に乗らなきゃならぬ故。考え事をしていたら、あっという間に海老名についてしまい、アレコレ思い出すこともなかったのは重畳。

 

あつぎひがし座さんの公演にうらみはないが、死んだ人が黄泉ガエルのだけは勘弁をと、終わった途端に席を立つ。知り合いをちらほら見かけるが、挨拶の余裕も勿論なく、雨がちらつくところをほとんど小走りの勢いで本厚木駅にもどる。そのように生まれついたと思しいのだが、去年の二月から更に輪をかけて、生者が困る。正確には生者が発散する力に困る。

生きている人が大勢集まって、楽しげに過ごす場所は、本当に削られる。生者の集いで生者のフリをするのは、亡者には過分に難しきことなり。

 

 

その後、小田急線で新宿に。車中、箱根に親子連れの観光を誘う宣伝が繰り返し流されており、胸が詰まるものなり。アタシにおいては、最早過去の話なればなり。

 

本日の宿は芝。宿に入ってしまうと出るのが億劫なあたりゆえ、先ず食事を取ってしまうことにする。一人メシ、酒あり、夾雑物なし、とくれば焼きトンである。焼き鳥は、まだゆとりがあるように思われる。何、串焼きで焼酎がもっとも飲みやすいのが焼きトンなのである。

ということで、新宿からそのまま総武線で浅草橋。ここなら浅草線で大門に出れば帰路も一本であるゆえ。昔そこそこ通った店は、通りを挟んで1号、2号とあったのだがいつのまにか一店になっており、その代わり駅に近いところに新店ができていた。そもそも浅草橋駅自体がリニューアルされている。

昔、といっても三年前の二月、この店で飲んで、酔いに任せて西五反田四丁目まで歩いて帰ったことがある。思えばそれ以来の訪問である。街に馴染むには歩くに限るのだが、それにしても東京は、これに限らず果てしなく歩いたものだ。それを伝えるという宛ても、最早ないのであり、お召しとともに消えてなくなるはなしであるのだ。

 

喫食後、浅草線で大門へ。そしてチェックイン。一風呂浴びて、酔いを払ってから仕事。まさに亡者の休日である。

さりとて、致し方なし。唯々迎えを待つものなり。