all things must pass

記録と備忘録による自己同一性の維持を目的とするものです。

2017/04/17

気がつくとココ関連のネタが多いね、まあいいや。

いまも席を置く会社に入ったのが1992/11。その頃は金沢駅周辺、特に京町方向は弁当すらまともに買える状況ではなく、昼ご飯クエストとして金沢駅まで出かける事がままあった。最初は見かけなかったから登場したのは1993年とかの初夏くらいじゃないかなと思うが、そうしてこの弁当に出会った。価格はデビュー当時から1000円だったと記憶している。まだ若かったから量的には少し物足りなかったが、一般的な幕の内よりも派手目なお菜と、もっともらしい味付けと、ご飯自体の駅弁っぽいおいしさに引かれてちょくちょく買っていた。要するに愛用していた訳だ。

それから幾星霜、何度かの倦怠期を経つつも最近はまた接近期に入っていて、夕食の準備ができないときの選択肢として、これにサラダ(これもデリで買う訳ですが)を加えたものをボチボチ使ったりしていた。何しろ今のオフィスも金沢駅に近いので。
こっちはお酒を飲むのでご飯が余る、そこで食べ盛りの高校生にご飯をあらかじめ分けたりして。日によってはエビフライも差し出したりして。この弁当を介して、そういう時間も有ったりしたのだった。
ただ25年近く前に作ったフォーマットを、その当時と変わらない値段(今は税込み1050円)で提供してる訳で、もちろん無理がくる。すこしずつ部材のクオリティも下がり、製法が変わったものもある。加えて作る数も変わったのか、ご飯にコレじゃない感が漂う時もでくるようになっていた。正直、親のノスタルジーに付き合わせていた部分もあるかなと思う。どんな気分で彼は食べていたのか。まあ食卓をひっくり返すような事ではなかったと思うのだが。


という「思い出」の百万石弁当を、あの日以降初めて食べたので記録に残しておく。本日の昼食だったのだ。
気がつけば当時この店のトップエンド商品だったこの弁当は、おお、いつの間にかラインナップのボトムになっている(WEB上では確認出来ないが、金沢駅の直営店ではもっと高額な商品が並んでいる)。なんか昔の人が「幕の内弁当」に持っていた郷愁と同じ構造だけど、まあ、物の味は思い出と不可分なのですよ。

でもご飯のレベルは何とかしてよ、と思う。今日はハズレ。米の質の他に、冷まし方が悪いのかネエ。ガンバレ、大友楼。

 

百万石弁当:(株)大友楼