all things must pass

記録と備忘録による自己同一性の維持を目的とするものです。

1/5 アレコレ、そしてBlondie

旧年12/29から本年1/5に至るまで外出は計4回、しかもすべて家人の車に同乗するもので、旧年12/28に帰宅した以降は自力での外出がない、ほぼ引き籠もりの休暇を過ごしている。もちろん外に出る力が無いからなのだけど、アレをやったら出よう、コレを済ませたら行こう、と条件をつけてるのも大きい。クリアしたら結局夜になってしまうからなのだね。

(ちなみに家人は職場の一回性の大イベントの為に1/2から仕事をしており、お留守番モードなのが拍車を掛けたのだという気もする。家事は気合いを入れると際限なくリソースを投入できるから...)

それが昨1/5にはついに外出することを得たのは、片付けという名の新居セッティングがようやく細部まで落ち着いたから。

解呪、もしくは浄化の完了。

 

そして「社会復帰のステップは小刻みに」という(今思いついた)格言のとおり、近所のスーパーマーケットまで行く事にしたのが19時も過ぎたころだった。残った雪が凍った路面をペンギンのように歩き、暁町のニュー三久に向かったのだね。

仕事始めは定時で帰る人が多いのか、それともワタシと同じくまだ休みにしている人が多いのか、20時前のスーパーマーケットは相当に閑散としており、そこに半額のシールを貼られた売れ残りのかまぼこや伊達巻きが小山くらいには積まれているのを見ると、なかなか迫るものがある。そこに、これから夕食の準備をするというのだという風情の母子の買い物客などがからみ、ああ来なきゃ良かったな、と言う気持ちが頭をよぎったりする。正直ツライ。

墓場のようなスーパーマーケットと、そこだけ色が付いたように明るい何組かの母子買い物客。アタシは墓場組だ。

 

気を取り直して、食べるもの及び1/4の実験の続きをするためのストロング系缶チューハイを買い求めて帰宅。本日の缶チューハイはasahiのもの。

まずは缶チューハイを摂取。ストロングゼロと同じ効能が発生。ああ、アルコール依存症を作り出すことを辞さずという商売に、みんな舵を切ってたんだね。4㍑のペットボトル焼酎は、それでも買うときに必要な勇気が濫用の最後の歯止めになっていたかなと思うんだけど、このストロング系の缶チューハイはそれすら感じさせないところが罪深い。ま、日本の未来はすでに他人事なので、自分がアルコール依存症にならなけれはよいのだけどね。

そして夕食の準備をするためにホッピーに切り替え(オイ)、そのままホッピーを飲みつつ一人で夕食。その際に見てたのが、コレダ

 

 

Blondieさんのライブです。なんとコレ、2017年2月の収録らしく、当時71歳のデボラハリーさんを見る事ができるのですが、まったく悪くないパフォーマンスです。怖い物みたさで見始めて、結局最後までつるっと行ってしまいました。

音が聞き取りにくいらしく一部音程を外してるところもあったり、ちょっと声が出づらいところもあったりするのですが、それは何というかシワのようなものであって、それよりも70過ぎてBlondieとして成立しているところに大いなる感銘を受けました。

↓にあるとおり、昔のメンバーはデボラハリー以外はギターのクリススタインのみ。

ブロンディ (バンド) - Wikipedia

でもそれってスゴイことで、2010年代にBlondieをやろうとしたときに必要なリソースを集めたということであって、リユニオン(と書いて同窓会と読む)が目的ではないのですよね。なのでこのライブは、昔日を知るファンには「おお、マジでブロンディじゃん!」、お若い方には「なにこれ、カッコイイ」という反応が期待できる内容になってます。ステージの後方には三つのモニターが配されてて、始まる前はそれがノイズ画面(アナログ放送時代の「砂の嵐」)になってるんだけど、それをみると「ビデオドローム!!」と連想するくらいには思い入れがあるアタシには、「すげ、ブロンディまだカッコイイよ」というパフォーマンスでした。

デボラハリーは中々ご立派な体型におなりなんだけど(婉曲な...)、それをものともしない堂々とした態度(とお召し物)でステージを進行させていき、ついには見ているこっちがソレを気にする己の不明を羞じるという価値観が倒錯する瞬間が訪れるに至って、成る程Reality Distortion Fieldを発動できるか否かがバンドのチャームの有無の中核なのだなと気付かされたのでした。

皆様におかれましても、騙されたと思って是非一時間十一分のこのライブをご覧頂きたく。Amazon Primeに入ってれば只で見られますし。

(あと、顎関節症という言葉を始めて知ったのもデボラハリーさんを通じてでした。それでソロを出した後、お休みに入っちゃったのですよね。森高千里さんのときには、デボラハリーさんみたいだなあ、と思った記憶があります)

  

 

なおビデオドロームはこちら。お若いデボラハリーさんがご覧いただけます。