all things must pass

記録と備忘録による自己同一性の維持を目的とするものです。

1/6 緊急:いまだ嘗て見たことがない使用許諾 @ mi fit

年末年始のアレコレや、金沢市の市長のアレっぷりについては近いうちに何とか言語化するとして、本日は今書かねばとナラヌことについて、ポイントのみ記す。

 

昨年末にxiaomiの活動量計を買った。amazfit bipという奴だ。

ヴィジュアルはこんな感じ。

「amazfit bip」の画像検索結果

 

重さ32gと軽く、付け心地のよい筐体には、心拍計、万歩計、スポーツ時の活動量計、天気通知、電話とSMSの着信通知、スマホ探知、睡眠の量と質の記録、などの必須機能がもれなく詰め込まれており、しかも一度の充電で45日の稼働できる。ああ、書き漏らしていた、IPX68防水なので、運動のあとにそのままシャワーに入れてしまうのだ。

現時点ではベストのバランス(というか割り切り)だと思う。ゲームができたり、音楽が聴けたりする『スマートウォッチ』は、せめて一ヶ月充電不要になってからbells and whistlesのことを考えるべきだろう。

つまり、ワタシはこれを大いに気に入り、自分が数値化されていくという面白さに夢中になっているのだ。

 

ところで、これを使うには、スマホにHUAMI*1提供の mi fitというアプリが必要になる。

mi fitは日内の心拍数変動や睡眠状態、それに各種スポーツ時の記録を管理するためのアプリで、そのロガーおよび通知装置としてamazfit bipなどを収容・管理する構成になっている。

 

本日残しておきたいのは、そのmi fit の使用許諾(EULA)に対して行われた変更の衝撃だ。まさに、ディープインパクト。いや、異次元インパクトと言うべきか。ちょっと常識で考えられないことがあったのだ。

 

 

最初にインストールしてから一週間後、使用許諾が変わったから再度同意を示せとスマホに通知が表示された。一応本職なので、ざっとでも使用許諾は眺めることにしている。幸いmi fitの使用許諾には、変更箇所をボールドで示すという親切がなされており、変更点は簡単に見つかる。

そして頭を抱えることになったのだった。

5 使用についての指定


5.3
ユーザーは、HAUMI、その関連会社、並びに役員、取締役、従業員および代理人を、あらゆる損害、第三者の請求、行政上の過料、損害及び/又は経費について補償し、防御及び支持するものとします。経費には、合理的な弁護士費用、調査及び証拠収集経費、どのような形態であれユーザーがHuamiのサービスを利用した経費、ユーザーのコンテンツ及び本契約の関連法又は違反行為に対するユーザーの違反に関連して生じた経費を含みます。

 

 

スマホアプリのEULAに書かれること、なのか?

ありえない。

契約自由の原則があるからといって、これをEULAに入れるのはどう考えても無理。しかも、このEULA、裁判は中国でしか受け付けないと言っている。

 

HUAMIは何らかの理由で発狂したのか?それとも、実は日本語へのトランスレートがまずく、原文(や英語版)では違うことを書いているのだろうか?

その可能性を確認するべく、HUAMIのサイトに赴いたのだが、どこを探してもmi fitのEULAが見当たらない。それどころか時折サイトからのレスポンスが止まったりする。うーむ。

 

さて、HUAMIは、センシティブな情報が詰まりまくっているスマホの各種グラントを与えるにふさわしい会社なのだろうか?

 

どうやらそうではなさそうだ、というのが本日緊急に残しておきたいこと。

中国製のHWには色々助けられているし、それなしでやっていくというのはもう考えられないけれど、彼らの行うサービスにのっかろうという日はまだ遠そうだな。こんなのをぶっ込んでくる会社(もしかしたら社会)とは、適切な距離が必要だ。

amazit bipのモノ自体は本当に気に入っているし、安心して使えるのならmi fitの機能に不満はないのだが、根本がずれてそうなのはどうにもならない。

 

うーむ、本当に困るね。

 

 

 

(追記1)

ということで、mi fit を捨てて、有償アプリの「Notify & Fitness for Amazfit」に移行。さっさと逃げるに限る。

 

1/7 さらに追記。

どうも「Notify & Fitness for Amazfit」は自力でペアリングをしない模様。mi fitにペアリングをさせて、その上前をかすめる仕様らしい...。金取っといてそれかよ。

うーん、真面目に解決をせねばならぬ模様。うぬー。

 

 1/14 さらにさらに追記。

「Notify & Fitness for Amazfit」はmi fitがインストールされていなければ、自力で繋ぎに行くことが判明。

なんだけど、ファームのアップデートはオレを使うな、mi fit を使え、文鎮になっても知らないぜ、と宣う。

そして、事実アップデートの途中で固まってしまった!


mi fit を入れ直して、そこからアップデートを掛けることで事なきを得たのだが、これは困る。

終わってすぐにmi fitをアンインストールしたけど、そこで漸く気がついた。mi fitのあのキチガイ条項、使用許諾と全然射程が違う話だけに、使用を辞めても拘束が発生すると主張しそうで怖いじゃないか。

リーガルに相談しようにも、ドキュメントとして存在しない(画面上で、目でみるしかない。しかも、どんどん勝手に変えてくる…)のは大きな手間だ。画面キャプチャーを取るの?

悪意あるなあ、HUAMI。ありえないなあ、中国的リーガルマインド


こんなのが世界のスタンダードになっちゃったら、生きにくくて仕方ねえなあ。


 

(追記2)

本件は逃げ道があった。でも、もし代替策がない場合にはどうするのか?

中国的サービスとの付き合いは、最初に代替策を検討してからというのを徹底しておかなければならぬのだろうか。

残念ながら、多分そうだ。

 

*1:HUAMIとxiaomiの関係は

www.huami-usa.comを参照。

つまり、amazfit bipも、mi fitもHUAMIのOEMである模様。