all things must pass

記録と備忘録による自己同一性の維持を目的とするものです。

1/22 sketch of india. セキュリティ編

1/12-1/17のインド(というかデリー)旅行のスケッチを忘れないうちにもう少し残しておく。つまり、常ならざる事だなあと思ったアレコレのメモランダムであり、言い方を変えれば日本との差分ということになる。目からうろこがボロボロと落ちたのだ。

 

まずはセキュリティについて。

 

2008年にムンバイであった同時多発テロ事件からなのか、それともそれ以前からそうなのか、なにしろインドはセキュリティに関して相当に厳しい国だったのだ。

ja.wikipedia.org

 

インディラ・ガンジー国際空港からSaketの宿までメトロで向かったのは既に書いたとおり。

septiembreokbj.hatenablog.com

ところでそのエントリで書かなかったことがある。インドのメトロは改札の手前にセキュリティゲートがあり、ボディチェックをされるのだ*1。しかも、手荷物はX線検査装置(だと思う)を別途通すことになる。

パスポートや財布などが入った大事な鞄を一旦手放すことになったときには全身から冷や汗があふれたのだけど、幸いひったくりにあう事はなかった*2。そんな風に先ずは荷物の安全に気を取られてしまったけれども、すぐにセキュリティゲートに立っている治安要員(鉄道警察かな)が拳銃を持っている事の方が重大じゃないかという認識が追いかけてきた。相当に異世界なところに来てしまったのだ。しかもそのセキュリティゲートの向こうには長物*3を抱えたセキュリティ要員が巡回をしているじゃないか。

 

そのボディチェックと手荷物チェックは、インド旅行中の至るところで出会うことになる。

septiembreokbj.hatenablog.comの会場であるモダーンスクールのホール入り口で、そして後日訪れたモダーンスクールの学校正門で、*4

 

septiembreokbj.hatenablog.comで行ったSaketのSELECT CITYWALK(ショッピングモール)の敷地入り口で、

 

ランチを食べに行ったOh! Calcutta*5

www.speciality.co.inが入っているNehru PlaceのAmerican Plazaを囲む鉄柵のゲートで、

 

最終日に訪れた国立博物館

ja.wikipedia.orgの正門で、

 

そして出国の為に入ろうとしたインディラ・ガンジー国際空港ターミナル3建屋のエントランスで*6

 

 

この厳重なセキュリティ、単にテロがあったからだけではないだろうと睨んでいる。なんとなれば、Oh! Calcuttaが入っているAmerican Plazaや国立博物館、そしてモダーンスクール、それらを囲む鉄柵は相当に年期が入っており、昨日今日始めたことだとは思えないからだ。

それは住宅地においても同様で、宿があるSaketのDブロックは(そしてその隣のEブロックも)塀と鉄柵に囲まれていて、何カ所かのゲートからしか出入りができない。しかも23時を過ぎれば、開いているゲートは一カ所になってしまう。さらに、開いているゲートの全てには常に門番がついていて、夜ならばたき火をしているのだ!*7

つまり、柵で囲ってセキュアなゾーンを作るというのがそもそもインド的な考え方の基本であって、今の日本のようにべたっと何もかもかもがつながっているというのとは根本から違っていると見るのが妥当ではないか。そのベースの上に、テロ対策としてのチェック強化が追加されただけで、そもそもゲートを通るときに識別される・身構えるというのはインドでは当たり前だったのではなかろうか。

 

そういう目で眺めれば、デリーは大小様々な囲いで仕切られているのが判ってくる。ロードサイドのお店とオールドデリーを除けば、その囲いを細胞として街が構成されているように見えてくるじゃないか。

中と外を峻別する文化(というか生活様式)、それを地盤としたうえでのセキュリティのあり方。なるほど、そういう事なのだろうか。

 

次にインドに行くまでに、きちんと調べておかなければね。

 

 

 

*1:だからゲートは男女別になっている

*2:しかし周りを見渡せば、何者も信ぜず自分の身と資産は自分で守ると思っていそうなインドの人々も屈託なく荷物から手を離しているではないか。セキュリティゲートでひったくる、盗むというのはインドにおいてもNG度合いの高い行為なのかもしれない。何しろそこに治安要員がいるのだから、すぐに押さえ込まれてしまいそうではある。とはいえ、その辺りの事情を確認した訳ではないので思い込みは禁物なのだけど

*3:自動小銃

*4:ライブでステージに立った(タブラだから座った)チョウドリーさんに会いに行くという人にくっついて、モダーンスクールの中をうろうろするという貴重な機会を得ることができたのだった。これについては別項で記します。

*5:お店のWEBサイトを探そうとしていたら、懐かしの

en.wikipedia.orgに行き当たってしまい、しばし脱線して中を眺めていると...。なんとサム・シェパードが絡んでいることが判明!チャック・イエーガーがホントにあんなに格好良かったのかは疑わしいが、少なくともサム・シェパードが演じるイエーガーは最高にカッコいい。そうか、サム・シェパードはホントに色々と才能に恵まれてたんだな。R.I.P。

*6:勿論建屋内には、長物を持ったセキュリティ要員がうろうろしているのだった。

*7:到着初日の宿入りが遅れたのはこの囲いとゲートのせいで、それがマップではハッキリ表示されていないためにインド初心者は文字通り右往左往されられたのです。はっ!まさにセキュリティ?