海外の友人にCDを送ろうと思ってようやく品物をそろえて宛名を書こうとしたらあら大変。
アメリカは手書きの宛名ではアカンようになっていたのだった。
まあ、しゃーない。
ではということで、日本郵便が用意している宛名印刷サービスを使うことにしてアカウントを取得し、粛々と入力をしたのだった。
(使ったのはここ)
しかし宛名を印刷するための用紙を取り寄せるというのはいかにも面倒ください。
何か良い手がないものかと思っていたら、こういうことが書いてある。
国際郵便マイページサービスのご利用方法 国際郵便マイページサービス for ゆうプリタッチ - 日本郵便
登録した発送情報に対するQRコードをメールに送り、それを郵便局にあるプリンタから印刷するというサービスだ。
そうか、これは便利だ。いま登録した発送情報のQRコードを自分のメールに送れば専用用紙の取り寄せが不要になり、明日にも発送ができるじゃないか!(取り寄せると5営業日かかるのだそうです)
...ところがどこを見てもQRコード送信のボタンがない。なぜだ?
よーく見るとこう書いてある。
国際郵便マイページサービス for ゆうプリタッチ
スマートフォンで入力した情報から作成される二次元コードを使って、郵便局に設置されている専用プリンタ「ゆうプリタッチ※」でEMS、国際eパケット、国際eパケットライト、国際小包、国際書留郵便の発送に必要な書類すべてが印刷できるサービスです。
はあ、なるほど。WEBサービスではあるけれども、PCから入る場合とスマホから入る場合で使える機能が違うのか...。
日本郵便、バカなんじゃないの?マスダヒロヤ、なめてんじゃねーぞ?
しかしまあ、あれだ、ワタシも大人だ。
スマホからログインして、そこから入力済みの情報を選んで、QRコードのメール送信をするくらいの我慢はできるさ。
だからスマホからログインをするさ。
するさ。
するさ...。
スマホ用の画面からログインをすると、何度やっても発送元の入力画面に遷移してしまう。バグなのか?ログイン画面を間違えているのか?
気持ちを静めるためにコンビニにお茶を買いに行って落ち着いてから考えた。
スマホから入ったときは、送付ワンショットの専用機能になるのだな、このサービスは。
...クソじゃないか。
そこからわかりにくい日本郵便のサイトをクエストすると、そういう事が書いてあるページが確かに存在していた。
なんとパソコン版とスマホ版は異なるサービスを提供しているのだそうだ。
事業者向けと個人向けなのだそうだ。
...しかしパソコン版からアカウントを登録するときに「これは事業者向けです」とは一言も言われなかったぞ?
腹が立ったことは二つある。
一つ目は、二つのサービスを作るのだとしたら、なぜ共通のアカウントにしたのだろうかということだ。
スマホ版(と彼らが呼ぶ環境)にPC版(と彼らが呼ぶ環境)で作ったアカウントでログインできたとき、同じデータが表示されることを信じて疑わなかったーなんとなれば、データとはアカウントに紐付くものだからだ。今回のようなシステム設計はどう考えても論外だ。連携しない複数のサービスは、個別にアカウントを発行すべきなのだ。
そしてより重要なのが二つ目の方だ。*2
なぜそれぞれ機能が中途半端な二つのサービスを作るのかということだ、しかも同じ名前で。「一つのサービス×環境毎に最適化されたUI」ではダメなのか?
PC版にQRコード送信ボタンを付けないという判断はどのような枠組みのなかで「合理」となったのか想像が付かない。少なくともコストではないよね、すでに存在するコード(WEB API)を呼び出すだけなのだから。
極めて内向きな論理がまかり通っているのだろうと想像してしまう。「事業者と個人はサービスを分けねばならない」等のべき論とかね。あほか。
まとめればこうだ。
何がDXなものかね。4300億突っ込もうが、楽天と手を組もうが、こんな事を通してしまうような会社はどうにもならぬよ。
まったくもって昏い話でした。とほほ。*3
追記
本件は結局Chromeでスマホエミュレーションをやって、そこから入力した。
(正確にはPC版で入力したデータをコピペした)
スマホで(大量の)データを打たせるな、情報を消費するためにつくられたものに、消費以外のことをさせるな。
そういうことだ。
追記2
そのPC版も一旦印刷画面に入るとデータが消えるという事にびっくり。
履歴を見せる別画面からは確認できるのだが、入力データの一覧があってそこでステータスとして印刷前、後を表示するという思想ではないのだ。
おもしろすぎて死にそう。毎回発明してるんだろうな、日本郵便。馬鹿すぎ。